第28回 組織のトップに立つという不自由


暑くて汗をかきまくるのに、なぜか体重が減るどころかどんどん増えていく・・・
世界の七不思議に直面中のひろろん店長ですけども・・・

今回のネタは、ちょっと大人な感じの内容
「組織のトップに立つという事」について少し書いてみようとおもいます。

あなたは、「組織のトップ」と聞いたら何を思い浮かべますか?

会社の社長?
サークルの部長?
それとも総理大臣?

あなたの今の立場、環境によって思い浮かべる姿は異なると思います。

では、この中のどれでもいいんですが、その人は何が出来る人?

ってきくとどんな事を想像するでしょうか?

おそらく多くの方は、組織のトップといえば

「誰よりも自分の思うように好き勝手に組織を動かせる人」

と思っているんじゃないでしょうか?

自分の会社なら自由にできるだろうとか、自分のバンドなら、好きな曲を演奏できるだろうとか。

・・・。

先に答えをいってしまうと、まぁ、思い通りにできる事なんてほとんどありません(笑)

ちょっと思い出して頂きたいのですが、
定期的にニュースをにぎわす国会、たいていの場合、そこでは首相が何かしら糾弾されて窮地にたたされてますよね?
あたりまえのことですが、総理大臣になったからといって、自分の好きに日本を動かせるかといえば決してそうではありません。

組織が複数の人間によって構成される以上、組織の維持のためには、その複数の人たちがそこに属しつづけてくれないといけません。
そして、気にいらないところに、人は長く居ついてはくれないのです。
となれば、組織のトップがまず気にしなくてはいけないのは、組織を構成するメンバーがそこにいようと思ってくれる環境づくり、条件づくりです。

10人の人間がいれば、10人の人間それぞれに希望する組織の形というものがあり、それぞれが何かしらやりたい事をもっています。
場合によっては、1人目のやりたい事が、2人目の絶対にやりたくない事である場合もあります。

先ほどもあげた音楽を演奏するバンドという組織を例にあげてみますね。

10人のメンバーで構成されるバンドなら、厳密にいえば、10人それぞれにやってみたい曲があるわけです。一部、それがかぶることはあっても、10人が10人とも同じ曲をやりたいとTOPにあげてくる事はないとおもいます。
さらに、そこであげられた曲は、他の誰かのやりたくない曲かもしれません。

そして10人それぞれに技術レベルが異なります。

組織のトップ、この場合バンドリーダーは、この異なる10人の希望をききとり、すりあわせ、その中で、10人ともが技術的に難しすぎず、簡単すぎない、それでいて、聞いてくれるお客さんが喜んでくれる選曲を行わないといけません。

ライブで演奏できる時間が5曲分しかなければ、そもそも10人全員の希望をかなえることは物理的に不可能で、そんななかで、自分がやってみたい曲を無理押しすれば、メンバーからの信用、人気はがた落ちになります。

どうです?考えただけで疲れませんか?

特に権力を持つ人間に対して、周囲の目は厳しくなっていますから、バンドリーダーの希望がかなえられるのは、おおよその場合、どのメンバーのそれよりも後、一番最後だったりします。

組織のトップの仕事、それは、組織のメンバー全員を失望させない妥協と調整から始まるのです。

毎年幾つもの会社が設立し、あっというまになくなっていきます。
趣味の団体も数え切れない数、設立ののろしをあげ、1年もたたないうちに消えていきます。

組織のトップに立つという事を正しく知らなかった人たちの多くが現実につぶされていきます。
でも、そのまま育っていく団体もあるわけです。

生き残ったリーダーは、なかなか言い出せない自分の希望をかかえこみながら、雑務におわれ、ひたすらメンバーに気を使っています。

じゃ、なぜ、そんな思いをしてまでリーダーになりたがるのか?

それは、1つでも自分がやりたいと思う事をやりたいからだと思います。

たった1つ、自分のやりたい事をやるために、メンバー全員の手を借りなくてはなりません。
それだからこそ出来る事があるんです。

さて、そろそろコラムの文章量の限界がきてしまいました。
ここからは、ぜひ、ご自身で実際に経験して知ってほしいと思います。
自分でやって初めて見える世界があります。

でも、けっして忘れないでください。
当分の間、リーダーの仕事は、みんなの希望をききとり妥協ポイントを探り、可能なかぎりの希望を実現してあげることです。
すべてはそこから始まるのです。