第15回 敵や状況、怖さを知るために自分を知る


さぁ、いよいよ新年度に入りました。
社会人として、新入生として新たな環境に身を投じている人もそろそろ何かしらの感触を掴んだ頃ではないでしょうか。
今回はそんな新生活を強く乗り切っていける様に少し厳しい話を書いてみようと思います。

”怖いもの知らず”

こんな言葉を聞いた事があると思います。

子供の間は怖いもの知らず・・・だとか
初心者は怖いもの知らずだから・・・などなど。

いろんなシーンで使われる言葉ですが、多くの場合、これは、

”無知ゆえ”に怖さをわかっていない

という場合に使われていると思います。

新しいスポーツにチャレンジしてみたら、最初から案外うまくいったので、本当の危険性を知る事なく、無謀なチャレンジをしてしまう場合や、
怖い人だと聞いていた人と会って話てみたら案外スムースにコミュニケーションできたので、その一時的な結果だけを見て、全てをわかったような気になって大きく出るケース等など。

誰でも過去に少しくらいは思い当たる節がありますよね(笑)

でも、近年、こうした”怖いもの知らず”のまま大人になる人がどんどん増えているように見受けられます。
そしてその大きな理由のひとつとして所謂 ”意識の高すぎ”がある様に思います。

”状況が正しく捉えられていない”
”敵の強さがわからなかった”

といったケースももちろんあると思うのですが、それ以上に、自分自身の能力を高く評価しすぎていて
例えば強力な敵や、絶望的な状況に直面していても乗り越えらえる様に勘違いしてしまうわけです。

もちろん、チャレンジをしていく事は大切で、この”怖いもの知らず”のおかげでチャレンジし、成し遂げられる事もあるわけですが、

”意識の高すぎ”

による”怖いもの知らず”の最大の問題点は、その打たれ弱さにあります。

もともと”意識だけが高い”人は、本来スキルを習得させる上で通ってくるはずの訓練、挫折をクリアしていないので決定的に打たれ弱く、失敗した時に簡単に心が折れてしまうのです。

心が折れるたび、病院に通い、薬に頼り、同じように”意識だけが高い”人たちで適当な傷のなめあいをはじめます。

よほど特殊な例を除けば、何かしらのスキルを習得したり、レベルアップするためには、時間と努力が必要不可欠です。
マンガやアニメ作品の主人公の様に突然、アイテムを拾って超能力が使えるようになったり、怒りが頂点に達しただけで筋肉隆々のボディを手に入れる事も出来ません。

就職に関していえば、突然、自分の書いたマンガが認められて印税生活がはじまったり、学芸会の延長の様な小芝居が認められて俳優デビューできたりなんてこともまずまずおこらないのです。

もし、今、あなたの隣で、光を放って活躍している友人がいるなら、その友人は、おそらくあなたよりも遥かに多くの努力をしてきた筈です。

努力をすれば必ず報われる!

なんて言いませんが、何の努力もせずにスキルを習得したりレベルアップする事は出来ないのです。

成功者が近くにいる人は特にですが、何の努力もしなくてもそのうち自分が成功する順番がまわってくると勘違いしている人が沢山いらっしゃいます。

うまくいかない事を人やタイミングのせいにして布団にもぐりこむのではなくて、とにかく、今の自分にできる努力をしてほしいと思います。

努力をしていく過程で、自分がいかに何もできないのかという事を知る事が出来る筈です。
自分が何もできないという事を知る事で、身近にいる人との力の差も正しく見えてくるようになります。

自分の弱さを知る事で、はじめて他人の強さがわかるようになります。
はじめて、本当に怖いものも見えるようになってきます。

なんでも上手にできる人のそばについて自分も”できる人間”になったつもりになって気持ちよくなるのではなくて、
ぎりぎり手の届きそうな距離で前を走る人に追いつき、追い越すためにがんばってみて下さい。

それは結局最後まで追い越せないかもしれません。
凄くがんばっても届かない事もあるのです。
でも、それを恥じる必要はかけらほどもありません。
相手の力を認め、負けた事を自覚する事もすごく大切な事なんです。

とまぁ、からコミ始まって以来最高に堅い話をながながと書いてしまいました。
こんな話が本当に必要な人は、おそらくこんなお堅い長い文章を読む事はないだろうなぁとわかってはいるのですが・・・(苦笑)

ともあれ、若い間は特にいっぱいがんばっていっぱい負けるといいと思います。
一番ダメな事は何も努力をせずに止まってしまう事です。
ゲームとは違って、たとえ負けてもゲームオーバーになるわけではなく、そこからもストーリーは紡がれ続けるのですから。