第25回 最終回 いつかまたここで。


みなさん、こんにちは。
改めて「裏メニュー」てなんやねん!と思うshimanyです。

さて、いつものごとく唐突ですが、超人気ロック・グループB’zの松本孝弘さんは、B’zの曲を作曲する時は、ギターを弾きながら、実際に自分でメロディを歌いながら作るそうです。

ご存知のとおり、松本さんはグラミー賞を獲るくらいのギターの名手なので、どんなメロディでもギターで弾き、それによって作曲するコトは可能なはずですが、B’zの曲が、あくまでも「歌」である以上、そうやってギターで作ったメロディではなく、自分で実際に歌ってみて、いい曲だと思えるモノでないといけないのかなと、勝手に解釈しています。

一方、膨大な著作を残した経営学者のドラッカーですが、彼が本を書く場合は、まず、自分のしゃべったコトを口述筆記させ、それに何度も手を入れて最終的に完成させるという手法を採っていたとのコト。

これももしかしたら、前述の松本さんの場合と同様、読んで伝わりやすい文章は、アタマで考えるのではなく、実際にコトバとして発してみて分かりやすいコトが重要なのかなと思ったりします。

……ただ、もし、そうだとしても、口述筆記をしてくれる秘書なんて誰でも雇える訳ではないですし、そうかといって、自分がしゃべったモノを録音し、それを自分でテキストに落とすのは、あまりにも効率が悪くて現実的ではありません。

やはり、ドラッカーくらいにならないと、そんな方法は採れないよな……とほとんど諦めかけていたトコロ、最近は、そんな夢のようなハナシが現実味を帯びています。

そう、コンピュータ(スマートフォン)に対する音声入力です。

「……て言っても、誤変換ばかりじゃ、かえって修正に手間がかかるよ」と思われると思いますし、自分自身、お気に入りのブロガである堀 E. 正岳さんが、通勤時に、クルマで音声入力によるブログの下書きをしているなんて書いてあるのを見ても、もうひとつ疑いの目で見ていたのですが(すいません!)、ぜひ、みなさん、騙されたと思って、実際に一度、お持ちのスマホで音声入力を試してください。

もちろん、完璧ではありませんが、充分に実用に耐えるレベルになっていると思います。

つい先日には、マイクロソフトから、コンピュータの音声認識が人間レベルに達したという発表があったばかりですし、「超整理法」の野口悠紀雄さんには、音声入力だけで書いたという触れ込みの本(『話すだけで書ける究極の文章法』)もあります。

ただ、音声入力には独特の感覚があり、まだまだ慣れるのに時間がかかりそうですし、そもそも、場所を選ぶ(インターネット接続がないと使えなかったり、あまり、ヒトの多い場所では使えない(笑))等の難点もありますが、前述のドラッカーだけでなく、あの梅棹忠夫さんも、視力を失ったあとも口述筆記で旺盛な執筆活動を続けられたコトを思うと、むしろ、音声入力の方がよい文章が書けるんじゃないかと、俄然、希望も湧いてきます。

まぁ、道具が揃っても、それだけで中身が伴う訳ではないのは、いつものコトですが……

それはともかく(笑)、子ゾウを杭につないでおくと、簡単にその杭を引きぬけるくらい大きくなっても、杭は抜けないモノだと思い込んでいるため、ゾウは逃げないというハナシがあります(「エレファント・シンドローム」)。

これって何についても言えるコトだと思いますが(小さい時に世話になったヒトに、いつまで経ってもアタマが上がらないとか)、音声入力(に限らず、自分にとっての新しいテクノロジィ)についても、そういった先入観で損をしているコトがあるのかなと思ったりします。
ぜひ、みなさんも、杭を引き抜いてみてください(笑)。

ところで、この連載ですが、開始からちょうど1年経った今回で、いったん、 終了させていただきます。
長い間、本当にありがとうございました。

最後の最後でなんですが、この連載の「コロッケカレー」というタイトルは、単純に、ボクの大好物を2つ並べたモノでした(笑)。

好きなモノ × 好きなモノ。

みなさんにとってのそういうモノになるように願ってつけたタイトルですが、今度お会いする時は、本当にそういうモノが(音声入力で?)書けるようになっていたいと思います。